ギターを始めたばかりのころ、チューニングでつまずく人は少なくありません。クリップチューナーを手に入れても、画面の表示の意味がわからなかったり、ペグをどちらに回せばよいか迷ったりすることがあります。
この記事では、クリップチューナーを使った6弦から1弦までのチューニング手順を順番に説明します。440Hz設定の確認方法、表示の見方、ペグの回し方、反応しない時の原因と対処もあわせて整理します。
チューナーをまだ持っていない方は、先にこちらを参考にしてください。
→ 初心者向けのクリップチューナーの選び方
結論|ギターは6弦から E-A-D-G-B-E に合わせます
ギターは太い6弦から細い1弦へ、順番にチューニングします。レギュラーチューニング(標準的なチューニング)で合わせる音名は E-A-D-G-B-E です。
6弦と1弦はどちらも「E(ミ)」ですが、音の高さが違います。6弦は低いE、1弦は高いEです。チューナーの表示がどちらも「E」になるので、混同しないように注意してください。
まずはこのレギュラーチューニングを覚えることが先決です。半音下げチューニングやドロップDなどの変則チューニングは、レギュラーが安定してからで十分です。
| 弦 | 合わせる音 | 読み方 | 初心者向けメモ |
|---|---|---|---|
| 6弦 | E | ミ | 一番太い弦 |
| 5弦 | A | ラ | ニ番目に太い弦 |
| 4弦 | D | レ | 一番細い巻弦 |
| 3弦 | G | ソ | 一番太いプレーン弦 |
| 2弦 | B | シ | ニ番目に細い弦 |
| 1弦 | E | ミ | 一番細い弦 |

クリップチューナーを使う前に確認する3つの設定
チューニング手順に入る前に、チューナーの設定を確認しておきましょう。設定が違うと、正しく合わせているつもりでもズレたままになります。
モードは Guitar か Chromatic を使う
チューナーに「Guitar」モードがあれば、初心者はそれを使うと分かりやすいです。ギター専用の音名(E、A、D、G、B、E)を中心に表示してくれます。
「Chromatic(クロマチック)」モードは、すべての音名を表示するモードです。E-A-D-G-B-E を覚えていれば、Chromaticモードしかないチューナーでも問題なく使えます。
注意:Bass、Ukulele、Violinなど別の楽器用モードに切り替わっていないか確認してください。別楽器モードになっていると、正しい音名が表示されません。
基準ピッチは A4 = 440Hz を基本にする
チューナーには「基準ピッチ」と呼ばれる設定があります。初心者は A4 = 440Hz(ヘルツ) を基準にしてください。これが標準的な設定です。
440Hzとは、音の高さの基準となる数値です。クラシックや一般的なポップスでは440Hzが広く使われています。初心者が特別な理由なく変更する必要はありません。
442Hzなど別の値に変わっている場合、他の音源や楽器と合わせたときに違和感が出ることがあります。設定変更の手順はチューナーの機種によって異なるため、説明書を確認してください。
クリップはヘッドにしっかり挟む
クリップチューナーは、ギターのヘッド(ペグが付いている部分)に挟んで使います。マイクで音を拾うアプリチューナーと違い、クリップチューナーはヘッドの振動を直接感知して音を判定します。
ネックの中央やボディに挟んでも正確に反応しません。必ずヘッドに挟んでください。反応が悪い場合は、位置や角度を少し変えてみると改善することがあります。
アプリチューナーはマイクで音を拾う仕組みのため、周囲の音の影響を受けやすいという違いがあります。静かな環境が確保しにくい場合は、クリップチューナーの方が安定しやすいです。

クリップチューナーを使ったギターのチューニング手順
準備ができたら、6弦から順番に合わせていきます。基本の流れは 「1本鳴らす → 音名を確認する → メーターを中央に合わせる」 の繰り返しです。
1. 6弦を開放弦で鳴らす
開放弦とは、フレットを何も押さえずに弦を鳴らすことです。チューニングは必ず開放弦の状態で行います。
一番太い6弦から始めましょう。他の弦が一緒に鳴ってしまうと、チューナーが別の音を拾う場合があります。なるべく1本だけ鳴らすよう意識してください。
2. 表示が E になるようにペグを回す
6弦を鳴らすと、チューナーに音名が表示されます。まず音名を確認してください。「E」が表示されていれば目的の音名です。
「F」「D#」など別の音名が表示されている場合は、6弦の音がEから大きくズレています。メーターの位置より先に、まず音名がEになるようにペグを回す方向を探してください。
3. メーターが中央に来るまで微調整する
音名がEになったら、次はメーターを見ます。
- メーターが中央より左 → 音が低い状態
- メーターが中央 → ちょうど合っている状態
- メーターが中央より右 → 音が高い状態
高すぎた場合は、少し低めの位置まで戻してから再度上げ直すと安定しやすくなります。ペグは少しずつ動かしてください。

4. 5弦A、4弦D、3弦G、2弦B、1弦Eの順に合わせる
6弦Eが合ったら、次は5弦Aに進みます。弦を飛ばさず、6弦→5弦→4弦→3弦→2弦→1弦の順番を守ってください。
各弦で確認するポイントは2つです。チューナーに表示される音名が正しいか(A、D、G、B、E)、そしてメーターが中央に来ているかを、毎回両方確認してください。
5. 最後にもう一度6弦から確認する
1本合わせると、他の弦の張力バランスが変化して、最初に合わせた弦がわずかにズレることがあります。特に弦交換直後はこの影響が大きいです。
一通り合わせ終わったら、もう一度6弦から確認しましょう。最初は2周するつもりで作業すると、より安定したチューニングになります。
■チューニング前後の確認リスト
- モードが Guitar または Chromatic になっている
- 基準ピッチが 440Hz になっている
- クリップをヘッドに挟んでいる
- 6弦から順番に合わせている
- 表示音名とメーター中央の両方を確認している
- 最後にもう一度6弦から確認した
ペグはどっちに回せば音が上がる?
「ペグをどちらに回せば音が上がるか」は、ギターのヘッド形状や弦の巻き方によって、見た目の方向が変わります。「右に回せば必ず上がる」とは断定できません。
大切なのは、チューナーの表示を見ながら少しずつペグを動かして確認することです。ペグを少し回してみて、メーターが中央に近づく方向が「正しい方向」です。
- 音が低い(メーターが左)→ 弦を張る方向にゆっくり回す
- 音が高すぎた(メーターが右に行きすぎた)→ いったん少し下げてから上げ直す
1弦・2弦などの細い弦は切れやすいので、一気に回さず少しずつ調整してください。
チューナーが反応しない・表示が安定しない時の原因
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 表示が安定しない | 他の弦が鳴っている、または鳴らし方が強すぎる | 1本ずつ鳴らし、不要な弦を軽くミュートする |
| 違う音名が出る | 音が大きくズレている、またはモード設定が違う | Guitar または Chromatic に戻し、目的の音名までゆっくり近づける |
| 反応が遅い | クリップの挟む位置が適切でない | ヘッドの別の位置に挟み直す |
| 電源が入らない | 電池切れの可能性 | 電池を交換する(型番は機種の説明書を確認) |
| アプリでは拾えるがクリップでは拾えない | 振動がクリップに伝わっていない | クリップの接触と挟む角度を確認する |
| アプリチューナーで拾えない | マイク権限の未許可、または周囲の音が多い | マイク許可設定を確認し、静かな環境で使う |
初心者がやりがちなチューニングの失敗
同じミスを繰り返さないために、よくある失敗パターンをまとめます。
最も多いのが、音名を確認せずにメーターだけ中央に合わせようとするケースです。たとえば6弦がEではなくFになっている状態でメーターを中央に合わせると、Fの音に合っただけで6弦のチューニングは正しくありません。必ず「音名の確認」→「メーター中央」の順番で進めてください。
6弦と1弦のEを混同するミスも起きやすいです。どちらもEですが音の高さが違います。チューナーのメーターが大きく左に振れている場合は、音名はEであっても1オクターブ以上ズレている可能性があります。
また、440Hz以外の基準ピッチに知らないうちに変わっていることがあります。チューニングが何か変だと感じたら、まず設定を確認してください。
ペグを一気に大きく回すことも要注意です。特に細い弦ほど切れやすいので、少しずつ動かす習慣をつけましょう。
1本合わせて満足して終わるのではなく、全弦を確認することも大切です。弦交換直後は張力が安定しないため、1周だけでは足りないことがあります。
アプリチューナーを騒がしい場所で使って表示が揺れ続けるケースも見られます。アプリはマイク入力なので、周囲の音の影響を受けやすいです。
まだチューナーを持っていない人は、先に選び方を確認してください
クリップチューナーは、周囲の音に左右されにくく、初心者でも使いやすいチューナーです。ただし、表示の見やすさ、反応速度、サイズ、価格帯には製品によって違いがあります。
まだチューナーを持っていない方は、こちらで選び方を確認してから購入を検討してください。
→ 初心者向けクリップチューナーの選び方
よくある質問
Q. ギターのチューニングは毎回必要ですか?
はい、弾く前に毎回確認することをおすすめします。気温・湿度の変化や演奏後の弦の張力変化によって、少しずつズレていきます。わずかなズレでもコードが濁って聞こえるため、短時間の練習でも確認する習慣をつけると上達が早くなります。
Q. 440Hz以外になっていたらどうすればよいですか?
初心者は440Hzに戻してください。バンドアンサンブルや特定の音源に合わせるために意図的に変更する場合を除き、440Hz以外にする理由は通常ありません。変更方法は機種の説明書を確認してください。
Q. Chromaticモードしかないチューナーでも使えますか?
使えます。ChromaticモードはすべてのE-A-D-G-B-Eを含むすべての音名を表示するモードなので、合わせたい音名を覚えていれば問題なく使えます。GuitarモードはE-A-D-G-B-E周辺の表示に絞られているだけで、機能の本質は同じです。
Q. チューナーの針がずっと揺れるのはなぜですか?
弦の鳴らし方が強すぎる、他の弦が同時に共振している、クリップの位置が適切でない、周囲の振動が伝わっているなどが原因として考えられます。1本ずつ静かに鳴らし、弦の音が伸びている間に中央へ近づけるようにすると安定しやすくなります。
Q. 1弦が切れそうで怖い時はどうすればよいですか?
一気に回さないことが最も重要です。チューナーの表示で目的の音名(E)を超えていないか確認しながら、少しずつペグを動かしてください。音名がEより高い音名(FやF#など)になっている場合は張りすぎているので、いったん戻してから再調整してください。
Q. アプリチューナーでも同じ手順で合わせられますか?
基本の音名と順番(6弦から E-A-D-G-B-E)は同じです。ただし、アプリチューナーはスマートフォンのマイクで音を拾う仕組みなので、周囲の環境音やマイク権限の設定によって反応が不安定になることがあります。静かな環境で使うようにしてください。
まとめ|6弦から順番に、音名と中央表示を確認すれば大丈夫です
この記事で説明した手順をまとめます。
- ギターは6弦から E-A-D-G-B-E に合わせる
- クリップチューナーはヘッドに挟む
- 基準ピッチは440Hzを基本にする
- 音名が合っているかを確認してから、メーターを中央に微調整する
- 全弦合わせたら、もう一度6弦から確認する
チューナーをまだ持っていない方は、こちらも参考にしてください。
→ 初心者向けクリップチューナーの選び方
チューニングが安定したら、次のステップとして録音環境を整えることを検討してみてください。オーディオインターフェースの選び方については、こちらが参考になります。
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