ギタリストが録音を始めるための最低限セットとDTM初期設定

ギタリストが自宅で録音を始めるための最低限セットと初期設定を解説する記事のアイキャッチ画像 DTM

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ギターの自宅録音(宅録)、こんなことで止まっていませんか?

  • 何を買えばいいか分からない(機材が多すぎる)
  • 弾くと遅れる/プチプチノイズが出る(レイテンシー問題)
  • 録れたけど曲っぽくならない(音量・こもり・抜けない)

この記事を読めば、ここまで解決できます。

  • 録音の最低限セットが決まる
  • 迷ったらOKな初期設定(数値)が分かる
  • 最初の8小節を録って、書き出せるようになる

結論だけ先に:ギタリストが最短で“1曲を録れる”最低ライン

機材
  • PC
  • オーディオインターフェイス:Hi-Z(INST)端子付き
  • ヘッドホン
  • DAW(録音ソフト)
  • アンプシミュレーター
設定(まずこれで固定)
  • サンプリングレート/ビット深度 48kHz/24bit
  • 録音時バッファ 64〜128
  • 入力ピーク -12〜-6dBFS
手順(8小節だけ)
  1. ドラム8小節
  2. ギター1テイク
  3. もう1テイク録って左右に振る
  4. WAVで書き出し

なぜ自宅録音はつまずく?原因は3つだけ

  • 必要な機材が分からない
  • 設定の“正解”が見えない(数字が怖い)
  • 最初の完成体験がない(録って終わりになる)

この記事は、この3つを順番に潰していきます。

1)まずはこれだけ:最低限の機材6つ

ギタリストの宅録で、最初に必要なのは“豪華な機材”ではなく最低限の道具です。

機材 無いと困ること 最低条件
オーディオIF
できれば2in/2out
ギターをPCに録音できない Hi-Z(INST)入力 / ヘッドホン端子 / ダイレクトモニタリング
ヘッドホン 録音の確認ができない/音漏れ できれば密閉型 / 長時間OK
DAW(録音ソフト) 録音・編集・書き出しができない オーディオ録音 / 書き出し / プラグイン対応
アンプシミュレーター(ソフト) ギターが“素の音”になる まずは付属/無料でもOK
PC DAWが動かない メモリ8GB以上(推奨16GB)/ SSD推奨
ギター+シールド 入力できない 普段のものでOK

最初はスピーカー不要です。まずはヘッドホンで「録る→重ねる→書き出す」を1回やってください。ここが最短ルートです。

最初のオーディオIFはこのあたりを選べば失敗しにくい

  • Focusrite Scarlett 2i2 / Solo
  • MOTU M2
  • YAMAHA URX22C
  • PRESONUS Studio 24c

※“型番で覚える”より、上の表の最低条件を満たすかで判断する方が失敗しにくいです。

2)接続はこれだけ。図で覚えると一瞬で終わる

ギター,オーディオインターフェイス,PC/DAW,ヘッドホンの接続図
まずはこれを揃えて繋ぎましょう

つまずく人の多くは「どこで音が変換されてるか」が分からなくなります。ギター→IF→DAWだけ覚えればOKです。

3)遅れ(レイテンシー)問題:設定は3つだけ見ればいい

① サンプルレート / ビット深度(迷ったらこれ)

  • 48kHz / 24bit

重要なのは「高音質」より、オーディオIFとDAWで設定が一致していることです。

Wikipedia:サンプリング周波数

② バッファサイズ(録音時の目安)

  • 録音時:64〜128
  • ミックス時:256〜512
バッファ(samples) 48kHz片道の目安 使いどころ
64 約1.3ms 録音おすすめ
128 約2.7ms 録音(無難)
256 約5.3ms ミックス寄り
512 約10.7ms 重い処理向き

※数値は理論上の目安です。遅い→下げる/プチプチ→上げるで調整します。
遅い → バッファを下げるプチプチする → バッファを上げる。まずはこれだけで解決することが多いです。

③ 入力レベル(これを外すと音が崩れる)

ギター録音の最初の目安は、ピーク -12〜-6 dBFSです。

  • 小さすぎる → 後で持ち上げるとノイズも増える
  • 大きすぎる → 0dBFS付近でデジタル歪み(やり直し)

4)最初の“成功体験”:8小節だけ作って書き出す(15分)

ここが一番大事です。1曲全部じゃなくていいので、まず8小節だけ「曲の形」を作ります。

① プロジェクトを作る

  1. DAWで新規プロジェクトを作る(48kHz/24bit)
  2. テンポ設定(例:120BPM)
  3. ドラムを8小節だけ置く(ループ素材でもOK)

② ギターを録れる状態にする

  1. ギタートラック作成→入力をHi-Zに
  2. 入力ピークを -12〜-6dBFSに合わせる
  3. 録音時バッファ64〜128にする
  4. アンプシミュレーターを挿して、まずクリーン〜軽いクランチ

③ 2テイク録って書き出す

  1. バッキングを1回録る
  2. 同じフレーズをもう1回録って、左右に振る(コピペ禁止)
  3. WAVで書き出す(完成)
ドラムの下にギター2本のトラックが並び、左右にパンされているDAW画面

“ドラム+ギター2本(L/R)”が最小の曲っぽさ

5)録れた音が“曲っぽくならない”を直す:最小ミックス3手

「こもり」は、低〜中低域が多すぎてモヤっと聞こえる状態のことです。
EQは音の“帯域バランス”を整える道具で、最初は削る(カット)だけで十分です。
※Hz(ヘルツ)は音の高さの目安。数字が小さいほど低音です。下の数値は“最初の基準”として使ってください。

手①:低域を切る(こもりの9割はここ)

  • ハイパス:80〜100Hz

手②:もこもこを少し削る

  • 200〜300Hz:-2〜-4dB(こもるなら)

手③:左右に分けて幅を作る

  • Rhythm L/R:まずL100/R100(広すぎたら80/80)
ギター用EQの例:80〜100Hzをハイパスし、200〜300Hzを軽くカット、2〜4kHzを少し持ち上げたカーブ

EQは“型”がある。まずは邪魔をどかす

コンプは余裕があればでOK。最初はEQとパンだけで、十分“曲”になります。

6)よくある詰まりポイント(ここだけ見れば戻れる)

音が入らない

  • 入力がHi-Z(INST)か?
  • DAWの入力先が合っているか?
  • トラックの入力モニターがONか?

遅い / プチプチする

  • 遅い → バッファを下げる(録音は64〜128)
  • プチプチ → バッファを上げる(128→256)
  • 録音中は重いリバーブ等をOFF

こもる / 抜けない

  • 80〜100Hzを切る
  • 200〜300Hzを少し削る
  • 歪みを盛りすぎていないか見直す(意外と効く)

最後に:チェックリスト(保存推奨)

  • 48kHz / 24bit
  • 録音時バッファ:64〜128
  • 入力ピーク:-12〜-6 dBFS
  • 8小節だけ録ってWAVで書き出し(まず完成させる)

最初は1曲全部じゃなくてOK。8小節で完成体験を作るのが最短です。

FAQ

Q. スピーカーは最初から必要?

A. 最初の1曲はヘッドホンで十分です。

Q. 44.1kHzと48kHzはどっち?

A. 基本は48kHz/24bitで統一してください。44.1kHzでも録れますが、迷うなら48kHzでOKです。IFとDAWの設定を一致させるのが重要です。

Q. アンプシミュレーターは有料が必須?

A. 最初は付属/無料で十分。まず「録る→重ねる→書き出す」を経験してから、必要ならグレードアップが一番ムダがありません。


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