宅録マイク4選|ギターに歌を重ねるための選び方

ギター宅録に歌を、最初のマイク4選の文字と、1本のコンデンサーマイクの正面にポップフィルターを置いた説明用画像 ギター

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ギターを録った曲に、自分の歌も重ねてみたい。スマートフォンのメモから一歩進んで、録音ソフトの中でボーカルを編集したい。そんなときに選びたい、最初の宅録マイクを紹介します。

口元に近づけて歌い、持ち出して使うことも考えるならSM58-LCE。集音方向をより狭くしたダイナミック型の候補がV7 Blackです。スタンドへ固定してボーカルやアコースティックギターを別録りするなら、XLR版AT2020とLCT 240 PROを比較します。

マイク本体の予算は1万〜2.5万円程度を目安にします。スタンドとXLRケーブル、必要に応じたポップフィルターは別枠です。インターフェースをまだ持っていない場合は、その費用も含めて考えてください。

今回は、オーディオインターフェースへXLRケーブルでつなぐ4機種を紹介します。エレキギターを直接録音するだけなら、マイクは追加の必需品ではありません。まずギター宅録の最低限セットを作り、歌を録る予定ができてから選べます。

宅録マイクは、部屋・歌う距離・接続先から選ぶ

マイクの種類だけでなく、歌う位置と部屋の音を合わせて考えます。パソコンのファン、換気扇、外の音が入る場所や、声が強く響く場所では、マイクを替える前に位置を見直すことも大切です。

ダイナミック型なら生活音が入らない、コンデンサー型なら必ず自宅で高音質になる、という分け方はできません。Shureの録音技法の資料でも、音源との距離や部屋の反射音を含めたマイクの配置が扱われています。

声へ近づけると、部屋の音に対して声を大きく収めやすくなります。一方、近すぎると息が当たる音や低音の強まりが気になることもあります。ポップフィルターを使う、少し角度を変える、距離を調整するという順で試せるように準備します。

SM58・V7・AT2020・LCT 240 PROを比較

近づけて歌うダイナミック型2機種と、側面へ向けて使うコンデンサー型2機種を、向きと付属品で比べます。声との相性や音の好みには個人差があるため、仕様から一律に音質の順位を付けません。

接続は全機種XLR。付属品は今回の標準パッケージ
機種方式・指向性歌う方向・電源主な付属品
SM58-LCEダイナミック・単一指向性先端へ歌う
48V不要
マイクホルダー・ポーチ
V7 Blackダイナミック・超単一指向性先端へ歌う
48V不要
マイククリップ・変換ねじ・交換用ウィンドスクリーン・ポーチ
AT2020 XLR版コンデンサー・単一指向性正面側の側面へ歌う
48V必要
スタンドマウント・変換ねじ・ポーチ
LCT 240 PRO Blackコンデンサー・単一指向性正面側の側面へ歌う
48V必要
マイクマウント・ウィンドスクリーン・収納バッグ

Shure SM58-LCE:口元に近づけて歌う、最初の一本に

SM58は、先端のグリルへ向かって歌うダイナミックマイクです。自宅で歌うだけでなく、練習スタジオなどへ持ち出すことも考える人の候補になります。

単一指向性なので、正面に声を向けて使います。口元から大きく離したり横を向いて歌ったりすると、声と周囲の音の入り方が変わります。「定番だからどこへ置いても同じ」と考えず、歌う位置を決めて使いたい機種です。

マイクホルダーとポーチは付属しますが、スタンドとXLRケーブルは別に準備します。スタンドのねじ径に合うかも確認し、変換ねじの有無は購入先の付属品欄で確かめてください。購入先はスイッチなしのSM58-LCEです。スイッチ付きや、ケーブル・スタンドを組み合わせたセットと区別してください。

sE Electronics V7 Black:集音方向と設置を合わせて選ぶ

V7 Blackは、超単一指向性のダイナミックマイクです。SM58の単一指向性より正面の集音範囲が狭いため、声を向ける位置をそろえて使いたい人の別候補になります。

ただし、周囲の音を消す機能ではありません。後方にも音を拾う範囲があるので、「真後ろへ雑音の出るものを置けばよい」とは判断できません。歌いながら大きく動く人は、声が外れない位置を作れるかも考えます。

内部にショックマウントとウィンドスクリーンを備え、交換用ウィンドスクリーン、クリップ、ポーチが付属します。取り上げるのは有線のV7 Blackで、楽器向けのV7 Xやワイヤレス用の交換カプセルとは別製品です。

audio-technica AT2020:XLR接続のコンデンサー型を導入したい人に

AT2020は、48Vのファンタム電源で使うコンデンサーマイクです。本体に1万円台前半の予算を充て、スタンドやケーブルもそろえて歌・アコースティックギターの別録りを始めたい人に向いています。

声を向けるのは先端ではなく、Audio-Technicaのロゴがある側面です。スタンドマウントが付属しますが、スタンド本体、XLRケーブル、外付けのポップフィルターやショックマウントは別売りです。

机の振動が伝わる、息が当たるといった問題が出たら、まず設置位置と歌う向きを調整します。追加の道具は必要に応じて選べます。ここで案内するのはXLR版で、AT2020USBシリーズとは区別します。

LEWITT LCT 240 PRO Black:標準付属品を確認して選ぶ別候補

LCT 240 PROは、48V電源を使い、LEWITTのロゴがある側面へ声を向けるコンデンサーマイクです。本体に2万円前後の予算を考え、AT2020より短い本体と、付属のウィンドスクリーンを重視する人が比較したい機種です。

本体の長さは138mmで、AT2020の160mmより短く、重量は310gです。アームを選ぶときは、マウントを含む重さと対応する取り付け方も確認します。

今回の対象はBlackの標準パッケージです。マイクマウント、ウィンドスクリーン、収納バッグが付属します。Vocal Setはショックマウントと磁石式ポップフィルターも含む別のパッケージなので、購入するときは区別してください。

ウィンドスクリーンがあっても、歌い方によっては息の音が気になる場合があります。追加のポップフィルターを含め、必要な周辺品まで考えて選びます。声との相性は仕様だけで決めず、可能なら声を入れて聴き比べたいところです。

宅録マイクに必要なスタンド・ケーブルを準備する

本体だけでなく、歌う位置に固定できるスタンドと、インターフェースへつなぐXLRケーブルを用意します。付属のホルダーやマウントは、マイクをスタンドへ取り付ける部品です。

SM58・V7:先端へ歌う声 → グリルの先端
AT2020・LCT 240 PRO:側面へ歌う声 → 正面側の側面
マイクの向きを示す模式図です。製品の形状を再現した図ではありません。AT2020はAudio-Technica、LCT 240 PROはLEWITTのロゴがある側面を音源へ向けます。

座って歌うなら机の周りで無理のない高さ、立って歌うなら口元まで届く高さを考えます。机へ付けるアームを使う場合は、取り付ける机の形と、マイクを支えられる重さを確認します。

XLRケーブルは、マイク側がメス、インターフェース側がオスの3ピンケーブルを使い、マイク出力とマイク入力をつなぎます。ギター用シールドで置き換えるものではありません。手持ちのスタンドやケーブルが使えるなら、重ねて購入しなくても大丈夫です。

ポップフィルターは、歌った息が直接マイクへ当たるのを抑えるためのものです。録音して問題があるかを確かめ、必要に応じて追加します。ショックマウントも机や床からの振動を減らすための道具で、すべての環境で最初から必須とは限りません。

歌とギターの別録りなら、マイク入力は1系統から始められる

別録りと同時録りでは、必要な入力の数が変わります。先に録ったギターを聴きながら歌を重ねるなら、歌を入れるマイク入力が1系統あれば始められます。

歌を後から重ねる接続
マイク
歌を録る
XLR → インターフェース
マイク入力を使用
パソコン
歌のトラックへ録音

AT2020とLCT 240 PROは48V電源を使用します。録ったギターと伴奏はヘッドホンで聴き、スピーカーからの音をマイクへ入れないようにします。

エレキギターを直接入力しながら歌も同時に録るなら、ギター入力とマイク入力を同時に使える機種が必要です。歌とアコースティックギターを別々のマイクで同時に録るなら、マイク入力が2系統必要になります。「入力が2つ」だけでは、マイクを2本つなげるとは限りません。

入力数の違いは、入力1つと2つのオーディオインターフェースで確認できます。接続先をまだ持っていない場合は、ギター宅録向けインターフェースから用途に合う入力を選んでください。

1本のマイクで歌とアコースティックギターを同時に拾う方法もありますが、後で歌とギターを別々に音量調整することはできません。最初は別録りにすると、歌う位置とギターの録り方を一つずつ試せます。

最初の録音は、距離・向き・入力音量から見直す

短く録音して聴き返し、声・息・部屋の音がどう入るかを確かめます。歌う位置を決め、声が正面へ入る向きにしてから、普段の大きさで歌って入力音量を調整します。

入力が大きすぎて音が割れる場合は、インターフェースの入力ゲインを下げます。反響やファンの音が目立つ場合は、周囲の音が少ない位置や時間帯を選び、口元との距離を変えて試します。息の音が強い場合は、少し向きをずらすか、ポップフィルターを使います。

SM58やV7で録った声が小さい場合は、口元との距離と入力ゲインを先に見直します。コンデンサー型と同じつまみ位置で音量がそろうとは限りません。追加の機材を買う前に、大きめの声でも音が割れない範囲へ調整してください。

伴奏はヘッドホンで聴きます。スピーカーから流すと、その音もマイクへ入ってしまいます。手持ちのヘッドホンで確認し、必要なら録音中に使いやすいものを選んでください。

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